2025/02/15 12:01

架け箸の製品はすべて中東パレスチナで作られています。


ひとつめの協働先は「Holy Land Handcraft Cooperative Society」(以下HLHCS)。
パレスチナ・ヨルダン川西岸のベツレヘムという町に工房と事務所があります。

HLHCSは1981年に設立した老舗の手工業組合で、ベツレヘム周辺で伝統産業に従事する職人さんや小さな工房を束ねて、域外と交易をしたり、パレスチナを訪れる観光客・巡礼客への販売を長年やってきました。

海外とのやり取りの経験があり、他にも取引している日本人がいたことから、2020年に私がまだなにもない状態で声かけをしたときにも「販売しましょう」と快く受けてくれました。

その後、コロナ禍で観光業が大打撃を受けた際にも組合を畳むことなく(ベツレヘムの産業は80%が観光業)、現在ガザ侵攻の影響で観光業が立ち行かない状況でも、いくつかの工房は休業してしまっていますが組織としては運営を続けています。

HLHCSへはオリーブの木製品と刺繍小物、陶器、紙を発注しています。
オリーブの木製品は木の香立ち込める工房で生み出されます。

工房ごとに備えてある器械が違うので発注に応じて生産が割り振られます。
歴史の長い組合なのでカタログもボリュームがあり、既にある商品から注文することもあれば、「○○な用途のためにこういうものが欲しい」とリクエストすることも。「丸みがほしい」「一回り小さく」といった細かな要望は都度伝えます。
何よりも自然の造形美と人の手による歪みが製品を一点物に仕上げています。

すべての商品の製造の様子はまだ見学出来ていないので、今後も状況を見ながら定期的に工房を訪問するつもりです(前回が2022年秋)。

刺繍小物はHLHCSに所属する刺繍作家のリダさんとお仲間が作っています。小さなものは見た目のアクセントになるため、紋様は伝統的にしつつ、色味はあちらの感性にお任せしています。パレスチナ刺繍の営みは世界無形文化遺産に認定されており、クロスステッチの原点ではないかともいわれるほどの歴史があります。

陶器はHLHCSと提携する焼き物の工房で生産されています。ベツレヘムから南下したところにあるヘブロンという温暖な町は焼き物の町として有名で、蔦が這うような花柄や華やかな青の絵付けがされた陶器が並びます。
パレスチナではモスクの壁や道路標識、表札にも陶器のタイルが用いられていたり、飾り皿があるなど、街中でも触れる機会の多い伝統工芸です。

紙はHLHCSと提携する地域の精神障がい者のコミュニティスペースで作られています。
皆で工程を分担し、紙パックを掬い上げ、成形し、干して・・・一枚の紙が出来上がります。
手作りの風合いと時折混ぜる植物のランダムな模様が特徴的で、プロの画家さんの作品制作にもお使いいただいています。
多彩なHLHCSの製品を暮らしの中でお楽しみください。